先日のカナエルジャーナルでご紹介した「心の健康診断(EQテスト)」において取り上げた感情能力(EI)について、詳しく聞きたいという反響がありましたので、今回は弊社が採用時や社員の人材育成において導入させて頂いている感情能力・行動能力テスト「V-Gate(ヴァリューゲート)」についてご紹介します。
感情能力(EI)とは?
感情能力(EI)とは、感情の意味及び複数の感情の間の関係を認識する能力、ならびにこれらの認識に基づいて思考し、問題を解決する能力で構成されます。
もう少し具体的に説明すると、感情能力(EI)が高いことによって、以下のような能力が備わっている人材であると言われます。
- 感情の推移を予測できる
- 自分の感情を認識できる
- その場にふさわしい感情を自ら作りだせる
- 強い感情が起こっても、流されずに判断できる
- 相手の感情を読み取れる
感情能力(EI)の構成
最新の感情能力理論では、感情能力には次の4つの領域からなると考えられています。
読み取る力
自分自身や自分の周囲の人がどのように感じているかを識別する能力
理解力
感情がどのような原因から起こるのかを理解し、一定の感情と状況を結び付けることができる能力
選択力
感情的になった場面で、その状態を改善するために取りうる最善の行動は何かを理解し、その行動を取ることができる能力
切り替え力
状況の判断や課題の構成のために自分の感情を役立てる能力
この4つの能力は、他の能力(例えば運動能力)と同様に、努力・学習によって伸ばすことができますし、あまり使わないと退化してしまう能力です。高いEIを持つ人は、保有するスキル・知識を安定的に発揮でき、環境の変化に素早く対応できるなどの特性を持ち、結果として最良の成果を挙げる可能性が高いと考えられます。
感情能力に関するこれまでの研究結果
感情能力は、比較的新しい概念ではありますが、最近の研究結果では、人がより良い社会生活を送るために必要な様々な要因と相関関係を持つことが明らかになりつつあります。
職場において
- リーダシップと相関(部下他者を動機づける能力、部下のストレス・パフォーマンス)
- 組織へのコミットメントと相関
- 顧客満足度と相関
学校において
- 学業成績と相関
- 無断欠席や退学・停学と負の相関
全てのシーンにおいて
- 子供・大人とも他人との良好な関係と相関
- 家族との良好な関係と相関
- 他人への好感度と相関
- いじめ・暴力・薬物利用と負の相関
- ストレスマネジメントと相関
V-Gateの受検概要
V-Gateはインターネット上で行います。V-Gateの受検時間は通常45分程度です。感情能力検査(45分制限)が通常20分~25分程度で終了し、行動価値検査が通常20分程度で終了します。
受検後の個人のアセスメント結果は、遅くとも翌日には判明します。クライアント様のご要望や要件に合わせて、カナエルが持つ他のアセスメントの活用や目的に応じた既存アセスメントのカスタマイズなども行うことが可能です。
V-Gateのレポート
検査結果は、人事や管理者(マネージメント層)が「ストレスマネージメント」や「配置」、「組織風土融合」に活用するだけでなく、本人の自己理解にも活用することが可能です。
本人へのフィードバックを行うことで、自身の自己認識不足に気づくきっかけ作りにもなり、行動変容サイクルの変化を促すきっかけにもなり得ます。また、その検査結果に応じて、人事は自己認識が不足していたり、課題意識を持ったスタッフに、自己理解研修を実施することで、大きな効果が得られます。
人事・管理者へのフィードバックは、社員のストレスマネージメントのサポート、配置のサポート、組織やチームの統合時の風土融合のサポート等などの組織傾向分析に活用いただけます。
最後に
カナエルでは、V-Gateを用いて感情能力検査、行動意識検査を測定し、受検者の行動特性を明らかにすることで、社員の人材育成ならびに企業成長へ繋げるサポートをしております。
V-Gateに興味があるようでしたら、サンプルのレポートや測定結果の事例などもご紹介することも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。